戸塚区名瀬町の古民家を改装してレストランで再生

「坂本龍馬が生まれた頃に建てられた建物です」
伊藤代表のこの言葉が印象に残ったレセプションでの言葉。坂本龍馬は1836年(天保6年)に生まれており、久右衛門邸はその前年に建てられたそうだ。
名瀬町にある、古民家を改装して障がい者の就労の場としてレストラン、カフェ、ショップをオープンする一般社団法人AOHのレセプションにご招待いただきお邪魔してきた。
AOHと言えば、チョコレート工房「ショコラボ」を展開し、障がい者の就労支援を積極的に行う会社で、以前からSDGsイベントのEARTH Fesで一緒に実行委員をやらせていただいたり、NPO法人りそーるとつかのイベント運営のお手伝いをいただいたりと接点があり、戸塚区でも事業を展開するという事で以前からお話は聞いていた。
国内での障がい者数は、21世紀に入った2000年からおよそ1000万人も増えている現状がある一方で、障がい者の生きていく上で必要な就労機会は増えていないという現状がある。
もちろん、戸塚区内でも障がい者の数は年々増加しているわけで、戸塚区内に障がい者の就労施設が増えるのは非常に貴重な事。
レセプション中の伊藤代表の言葉で「この敷地内には障がい者の相談所も設けて、障がい者の支援、障がい者を持つご家族の支援も行っていく」という素晴らしい取組の発表もあった。
障がい者と非障がい者が同じ環境で同じ暮らしをしていく事は難しい実情があるが、地域で障害のある人が暮らしやすさを提供する事は、地域の成長として必要な側面の一つでもあると考えている。しかし、なかなかひとつの事業者ができる事では無く、地域の住民、事業者、行政が一体となって作って行く必要がある。
今回のAOHが手掛けるレストランは、戸塚区の障がい者のサポートに新たな切り口を提供してくれる貴重な機会になるかもしれない。
障がい者の就労機会を提供してくれるのはもちろんだが、レストランを利用する事で地域の住民や事業者が障がい者就労を応援する事ができる。現状でも障がい者がお菓子を作る、カフェを運営する、農作業を行う等の就労機会はあるが、どこも「障がい者がやっています感」が強く根付いているとは言い切れないのが実情だが、今回の久右衛門邸は200年近い古民家に本格的なレストラン、ショコラボのクオリティーの高いチョコ菓子というオシャレ感がワクワクさせてくれる事で今までの区内の障がい者が何かを作っている、売っているとは、一線を画す形に思えた。
それくらいに敷地内のしつらえが素敵で、行ってみたくなる空間だった。
伊藤代表は「この久右衛門邸の利益は100%障がい者就労支援に充てる」と断言していたのも記憶に残った一言だったので、久右衛門邸で使うお金が障がい者に確実に賃金等として行き渡るのも「なんか良い事した気分」を味わえる。
また、「レストランの食材もできるだけ地域の素材を活用していく」とも話されていたので、メニューも楽しみになる。






ショコラ房サイト内の久右衛門邸オープン記事